VOICE02 -Yusaku Arts Works-
オフィーリア

今日、紹介させもらうのはオフィーリアについて。
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シェークスピアの四大悲劇の一つ「ハムレット」はご存知でしょうか?

その物語のヒロインであるオフィーリアに魅せられた画家は多く、これまで様々な手法でオフィーリアにまつわる様々な場面が描かれたのですが。

「ハムレット」を本当に掻い摘んで、あらすじだけ紹介すると。


ハムレットはデンマーク王の息子。
その父であるデンマーク王が急死。
デンマーク王には父の弟のクローディアがつきますが、母のガートルードはそのクローディアと再婚してしまいます。

ある日ハムレットは父の亡霊から、急死の原因はクローディアの毒殺によるものだと知り、復讐を誓う。

ハムレットは復讐のため狂気を装い、宰相のボローニアスはハムレットが慕う、娘のオフィーリアにハムレットの様子を伺いに行かせますが、うまくいきません。

やがて、ハムレットは暗殺の証拠を手に入れ、クローディアを毒殺しようとしますが、誤ってボローニアスを殺してしまいます。

オフィーリアは悲しみのあまり狂い、溺死してしまう。



という悲しいもの。

つまりオフィーリアを描く時「水」は不可欠な要素だった と。

そして、そのオフィーリアを描いた作品の中でも最も美しく「ヴィクトリア朝の最高傑作」と名高いのが、このジョン・エヴァレット・ミレーの作品。
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この時作品を描きあげた時ミレイは弱冠23歳だったというから本当に驚きだ。
この描写力、本当かな?
もちろん本当なのですが。
僕は数年前。渋谷でこの絵を鑑賞した。
素晴らしかったです。

その時にモデルとなった女性は、ずっと水の中でポーズをとるという過酷さから肺炎になったという。
その時、ミレーの描いたデッサンがこちら。
いわゆるオフィーリアのための習作だったんですね。
本作と比べても忠実な習作です。
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そしてこの人がミレーさん。
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これは晩年の自画像ですね。
才能に嫉妬します。

またミレーだけではなく、僕の大好きな画家ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス の描いたオフィーリアも美しい。
ジョン・ウィリアム・ウォーターハウスの作品は、どれも好きだ。
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この横顔には本当に魅了される。
そして、この青の使い方。
ずっと見ていても本当に飽きることがない。
古典美術の素晴らしさをミレーやウォーターハウスの描いた絵からは特に強く感じる。

どのオフィーリアを見ても女性が持つ「女性らしさ」を男性が描く時に、男性は自分の理想像を、そこに重ねるんだなと感じる。

もし現在、オフィーリア的な絵を描こうとした時、そのイメージは全く異なるものになるのかもしれない。
繊細で、ある種の弱さの象徴だった古典絵画の中の女性と違い、現代絵画の中の女性はジャンヌダルクのようになったりして。

ま、それはともかくとして。
その他のオフィーリアを掲載すると。
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オフィーリア同士を並べてみると「技法」や「個性」の違いが見えてくるけれど。
それ以上に見えてくるのが性の扱い方の変化だ。(現在と比べて)

オフィーリア群を見ていると、かつての女性は、こんなふうに捉えられていたのか…と驚きさえ感じる。
もちろん女性には、いつの時代も女性にしかない普遍的なものがあるとはいえ。

作品のモチーフとして扱われる、あらゆるものの中で最も激変しているのが、この「性(Sexual)」の部分だと思う。

性が変化していくことを芸術が追うのか、それとも芸術の変化にともなって性か変化していくのかは分からないけれど。
相当の因果関係だと思う。

オフィーリアというハムレットの中の登場人物が、こうして画家に愛されてきたのは「女性の普遍性」の象徴だったからなのだと思う。男性が夢見る女性ということかな。

ただ僕たちの世代は、すでにこういった古典絵画の持つ世界観をファンタジーの一部として愉しんでいる気もする。

ゲームや映画に出てきそうで現在のリアリティは伴っていないということ。
それも当然のことかもしれないけれど。

けれど例え非現実的であっても「美しいもの」が持つ魅力や、それに惹きつけられる人というのは、これからも減ることはない気がする。


差があるとしても、そこにほんの少しの趣味の違いがあるだけ。


最近ブログの更新が出来なかった。
古典絵画の魅力が、また僕にブログを更新する力を与えてくれる かも。
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by yusaku_voice | 2010-06-24 01:54 | Comments(0)
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